費用・相場

小規模事業者持続化補助金でWeb制作費を補助する方法【2026年版】

この記事の対象: 小規模事業者・個人事業主でホームページ制作を検討中の方
読了時間: 約6分

「ホームページを作りたいけど費用が厳しい」——小規模事業者にとって、Web制作費は大きな投資です。

そんな方に活用してほしいのが小規模事業者持続化補助金。この補助金を使えば、ホームページ制作費の一部を国から補助してもらえます。

この記事では、持続化補助金をホームページ制作に活用する方法、対象要件、申請の流れまでを解説します。Web制作で使える補助金の全体像は「Web制作で使える補助金まとめ【2026年版】」をご覧ください。


小規模事業者持続化補助金とは

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の販路開拓や業務効率化を支援する国の補助金制度です。商工会議所(または商工会)の管轄で運営されています。

項目 内容
管轄 日本商工会議所 / 全国商工会連合会
補助上限額 通常枠: 50万円(特別枠で最大200万円)
補助率 2/3(経費の2/3を補助)
対象者 小規模事業者(従業員数による基準あり)
公募頻度 年数回(公募スケジュールは随時確認)

: ホームページ制作に75万円かかった場合、その2/3である50万円が補助される(通常枠の場合)。自己負担は25万円で済みます。


ホームページ制作に使える補助額と注意点

ウェブサイト関連費の上限

ホームページ制作費は「ウェブサイト関連費」として申請できます。ただし重要な制約があります。

  • ウェブサイト関連費単独では申請できない
  • 他の経費区分(チラシ作成、展示会出展等)と組み合わせる必要がある
  • ウェブサイト関連費は補助金総額の1/4が上限

つまり: 通常枠(50万円)の場合、ウェブサイト関連費の上限は12.5万円。残りの37.5万円は他の経費区分で使う必要があります。

他の経費区分との組み合わせ例

経費区分
広報費 チラシ・パンフレット制作、名刺リニューアル
展示会等出展費 展示会のブース費用
開発費 新商品の試作品制作
機械装置等費 店舗の什器・機器購入
ウェブサイト関連費 ホームページ制作、ECサイト構築

効果的な組み合わせの例:
– パンフレット制作(広報費)+ ホームページ制作(ウェブサイト関連費)
– 展示会出展費 + 展示会用LP制作(ウェブサイト関連費)


対象となる事業者の条件

以下の従業員数基準を満たす小規模事業者が対象です。

業種 従業員数
商業・サービス業 常時使用する従業員が5人以下
宿泊業・娯楽業 常時使用する従業員が20人以下
製造業・その他 常時使用する従業員が20人以下

個人事業主も対象です。ただし、以下の事業者は対象外です。

  • 医療法人、社会福祉法人、学校法人等
  • 直近の課税所得が15億円を超える事業者
  • 過去の補助金で不正があった事業者

申請の流れ

ステップ1: 経営計画書の作成

補助金申請の核となるのが「経営計画書」です。以下の内容を記載します。

  • 企業概要(事業内容、従業員数、売上推移)
  • 顧客ニーズと市場の動向
  • 自社の強み
  • 経営方針・目標と今後のプラン

ホームページ制作の場合: 「なぜホームページが必要か」「ホームページによってどのように販路が開拓されるか」を具体的に記載することが重要です。

ステップ2: 商工会議所での事前相談

申請前に、地域の商工会議所(または商工会)で事前相談を受けます。経営計画書の内容についてアドバイスをもらえるため、採択率を高めるために必ず利用しましょう

商工会議所が「事業支援計画書」を発行してくれます。これは申請時の必須書類です。

ステップ3: 申請書類の提出

必要書類を揃えて電子申請(jGrants)で提出します。

主な必要書類:
– 経営計画書・補助事業計画書
– 事業支援計画書(商工会議所発行)
– 直近の確定申告書(個人事業主)または決算書(法人)
– その他、枠に応じた追加書類

ステップ4: 採択結果の通知

申請から約2〜3ヶ月後に採択結果が通知されます。採択率は公募回によって異なりますが、概ね50〜70%程度です。

ステップ5: 事業実施・報告

採択後、補助事業期間内にホームページ制作を実施し、完了後に実績報告書を提出します。報告が承認された後に補助金が振り込まれます。

重要: 補助金は後払いです。制作費は一旦全額を自分で支払い、後から補助金が振り込まれる仕組みです。


審査で評価されるポイント

持続化補助金の審査では、以下のポイントが評価されます。

評価ポイント ホームページ制作での記載例
販路開拓の具体性 「ホームページからの問い合わせで新規顧客を月○件獲得する」
費用対効果 「月○件の受注増加で年間○万円の売上増を見込む」
創意工夫 「SEO対策でWeb検索からの集客を強化する」
実現可能性 「制作会社の見積もりを取得済み。○月公開予定」

コツ: 「おしゃれなサイトを作りたい」ではなく、「ホームページを通じてどのように売上を伸ばすか」を数字を使って具体的に書くことが採択のポイントです。


申請時の注意点

事前着工の禁止

採択通知が届く前にホームページ制作を開始してはいけません。すでに契約済み・着手済みの制作は補助対象外です。

報告書の重要性

事業完了後の報告書が不備だと、補助金が支給されません。制作会社からの請求書、領収書、成果物の証明(スクリーンショット等)を確実に保管しましょう。

ウェブサイト関連費の制約を理解する

前述の通り、ウェブサイト関連費は補助金総額の1/4が上限です。「ホームページ制作費の全額を補助してもらう」ことはできないため、他の販促経費と組み合わせて計画を立てましょう。

IT導入補助金との違いは「IT導入補助金でWeb制作費を申請する方法」で解説しています。


まとめ

小規模事業者持続化補助金をホームページ制作に活用するポイントをまとめます。

  • 補助率: 経費の2/3(通常枠上限50万円)
  • 注意点: ウェブサイト関連費は補助金総額の1/4が上限
  • 申請のコツ: 「販路開拓にどうつながるか」を具体的に記載
  • 最重要: 採択前に制作を開始しない(事前着工の禁止)

手続きは煩雑に感じるかもしれませんが、商工会議所での事前相談を活用すれば、スムーズに進められます。費用を抑えてホームページを制作したい小規模事業者にとって、活用しない手はない制度です。