この記事の対象: ECサイトの新規構築・リニューアルを検討している事業者
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ECサイトの構築費用は、選ぶプラットフォームによって無料〜1,000万円以上と、Web制作の中で最も幅が広いジャンルです。
「とりあえず安く始めたい」のか「独自の購入体験を作りたい」のかで、最適な選択肢はまったく異なります。この記事では、主要なECプラットフォームの費用を比較し、事業規模に応じた最適な選び方を解説します。
ECサイト構築の費用相場【プラットフォーム別】
一覧比較表
| プラットフォーム | 初期費用 | 月額費用 | 決済手数料 | 向いている規模 |
|---|---|---|---|---|
| BASE | 無料 | 無料〜 | 3.6%+40円 | 個人〜小規模 |
| STORES | 無料 | 無料〜2,980円 | 3.6%〜5% | 個人〜小規模 |
| Shopify | 無料 | $33〜$399 | 3.4%〜3.55% | 小規模〜中規模 |
| カラーミーショップ | 無料 | 4,950円〜 | 決済別途 | 小規模〜中規模 |
| MakeShop | 11,000円 | 12,100円〜 | 3.19%〜 | 中規模 |
| EC-CUBE(オープンソース) | 制作費次第 | サーバー代のみ | 決済別途 | 中規模〜大規模 |
| フルスクラッチ | 500万円〜 | 保守費次第 | 決済別途 | 大規模 |
ASP型(BASE・STORES・Shopify)
費用: 初期0円、月額0〜5万円
メリット: すぐに始められる、技術知識不要、決済やセキュリティはプラットフォーム側が管理
デメリット: デザインの自由度に限界、売上規模が大きくなると手数料負担が増加
Shopifyの優位性: 2026年現在、中小規模ECではShopifyが最も人気のある選択肢です。理由は:
– テーマの品質が高く、カスタマイズ性も確保
– アプリ(プラグイン)のエコシステムが充実
– 越境EC(海外販売)への対応が容易
– 制作会社にカスタマイズを依頼する場合でも50〜200万円程度で高品質なサイトが作れる
オープンソース型(EC-CUBE)
費用: 制作会社に依頼する場合 150〜500万円
メリット: カスタマイズの自由度が非常に高い、月額利用料なし
デメリット: 構築に専門知識が必要、セキュリティ対応は自社責任
フルスクラッチ
費用: 500〜2,000万円+
メリット: 完全に自由な設計、基幹システムとの連携が容易
デメリット: 開発期間が長い(6ヶ月〜1年)、保守コストが高い
費用が変動する要因
| 要因 | 費用への影響 |
|---|---|
| 商品数 | 100点以下と1,000点以上ではデータ移行・カテゴリ設計の工数が異なる |
| デザインのカスタマイズ度 | テンプレそのまま vs フルオリジナルで50〜200万円の差 |
| 決済方法 | クレジットカードのみ vs コンビニ・後払い・Amazon Pay等で追加費用 |
| 在庫管理システム連携 | 実店舗のPOSとの連携や基幹システム連携は+50〜200万円 |
| 越境EC(多言語・多通貨) | 英語・中国語対応で+50〜100万円 |
| 定期購入(サブスク) | 定期購入機能の追加で+30〜100万円 |
ランニングコスト
ECサイトは構築費用よりもランニングコストの方が長期的には大きいことを認識しておく必要があります。
| 項目 | 月額目安 |
|---|---|
| プラットフォーム利用料 | 0〜5万円 |
| サーバー・ドメイン | 1,000〜3万円 |
| 決済手数料 | 売上の3〜5% |
| 保守・運用 | 3〜10万円 |
| 広告費(リスティング・SNS) | 5〜50万円 |
| 商品撮影・ページ追加 | 随時 |
シミュレーション例:
月商100万円のECサイト(Shopify利用)の場合:
– Shopify月額: 約5,000円
– 決済手数料(3.4%): 34,000円
– 保守: 3万円
– 広告費: 10万円
– 月間ランニングコスト: 約17万円
ECサイトデザインのポイント
売上を左右するデザインの要素をまとめます。
商品写真の品質
ECサイトでは写真=商品そのものです。最低限、以下のカットを用意しましょう。
- 白背景のメイン画像
- 使用シーンの画像(ライフスタイルカット)
- ディテール・素材感のアップ画像
- サイズ比較(手に持った写真、モデル着用等)
購入までのステップ数
カートに入れてから購入完了まで3ステップ以内が理想です。Amazon Payなど外部決済を導入すると、住所入力が不要になり購入率が向上します。
スマホファースト
2026年時点でECサイトの売上の70%以上がスマホ経由です。PC表示をそのまま縮小したレスポンシブではなく、スマホの画面サイズに最適化した設計が必須です。
費用相場の全体像は「ホームページリニューアルの費用相場」もあわせてご確認ください。
まとめ
ECサイト構築の費用を事業規模別に整理します。
| 事業規模 | おすすめ | 初期費用 | 月額目安 |
|---|---|---|---|
| 副業・個人 | BASE / STORES | 0円 | 0〜3,000円 |
| 小規模(月商50万円以下) | Shopify | 0〜50万円 | 5,000〜3万円 |
| 中規模(月商50〜500万円) | Shopify + 制作会社 | 50〜200万円 | 3〜10万円 |
| 大規模(月商500万円以上) | EC-CUBE / フルスクラッチ | 200万円〜 | 10万円〜 |
選び方の鉄則: 最初から完璧なECサイトを作ろうとせず、小さく始めて売上に応じてスケールアップする。BASEで始めて月商100万円を超えたらShopifyに移行、さらに伸びたらEC-CUBEへ——というステップアップが合理的です。
