費用・相場

ホームページリニューアルの費用相場|規模別に実例で解説【2026年版】

この記事の対象: 自社サイトのリニューアルを検討している企業のWeb担当者・経営者
読了時間: 約8分

「ホームページをリニューアルしたいけど、いくらかかるの?」——上司からリニューアルを任された担当者が最初にぶつかる壁がこの「費用」の問題です。

制作会社に問い合わせると「要件次第ですね」と返されることがほとんど。でも、予算の目安がわからなければ社内稟議も通せません。

この記事では、Web制作ディレクターとして多くのリニューアル案件に関わってきた経験をもとに、規模別の費用相場、費用を左右する5つの要因、追加費用が発生するパターンまで、すべて具体的な金額付きで解説します。記事を読み終えたときには、「うちのリニューアルはだいたい○○万円くらいだな」と社内で説明できる状態になっているはずです。

リニューアル費用の相場【規模別】

まずは結論から。リニューアル費用の相場を規模別に一覧にまとめました。

規模 ページ数 費用相場 制作期間の目安
小規模 5〜10P 30〜80万円 1〜2ヶ月
中規模 10〜30P 80〜200万円 2〜4ヶ月
大規模 30P〜 200〜500万円+ 3〜6ヶ月

ただし、これはあくまでテンプレートベースの一般的な相場です。オリジナルデザインやCMS構築が入ると、それぞれ上限に近づく傾向があります。以下、規模ごとに詳しく見ていきましょう。

小規模(5〜10ページ): 30〜80万円

個人事業主や小規模企業のコーポレートサイトに多いパターンです。

  • 30〜50万円: テンプレートをベースにしたシンプルなリニューアル。WordPressの既成テーマをカスタマイズし、トップ・会社概要・サービス・お知らせ・問い合わせの5ページ構成
  • 50〜80万円: オリジナルデザインでの制作。ブランドイメージを反映したデザイン、スマホ最適化、基本的なSEO設定込み

たとえばSoreiine!!ギャラリーに掲載されているシンプルなコーポレートサイトの多くは、この価格帯で制作されています。「デザインにこだわりたいけど予算は限られている」という場合、50〜60万円が現実的なラインです。

中規模(10〜30ページ): 80〜200万円

中小企業のコーポレートサイトやサービスサイトのリニューアルで最も多い価格帯です。

  • 80〜120万円: WordPressなどCMS導入込み。カスタムデザイン + ブログ機能 + 問い合わせフォーム。コンテンツ(原稿・写真)は自社用意
  • 120〜200万円: 上記に加え、撮影・ライティングを制作会社に依頼。サービスページの充実、ランディングページ的な導線設計込み

Soreiine!!ギャラリーのデザインにこだわったコーポレートサイトで紹介しているサイトのうち、中小企業の事例はおおむねこの帯に収まっています。

注意点: この価格帯では「コンテンツを自社で用意するか、制作会社に任せるか」で30〜50万円の差が出ます。原稿を自社で書けるなら、そのぶんを設計やデザインの品質向上に回すのが賢い選択です。

大規模(30ページ以上): 200〜500万円+

上場企業やBtoB企業のコーポレートサイト、採用サイト併設型、多言語対応が必要なケースが該当します。

  • 200〜350万円: 30〜50ページ規模。戦略設計、ワイヤーフレーム、オリジナルデザイン、CMS構築、アクセス解析設定のフルパッケージ
  • 350〜500万円+: 50ページ超、または高度な機能要件あり。予約システム連携、会員ログイン機能、EC機能の一部統合、多言語対応など

500万円を超えるケースは、システム開発要素が含まれる場合です。単なるサイトリニューアルではなく「Webシステム構築」の領域に入ってくるため、制作会社ではなくシステム開発会社との分業体制になることも。

費用全般の相場をもっと詳しく知りたい方は「WEB制作の費用相場まとめ」もあわせてご覧ください。サイトの種類別(EC、LP、採用サイトなど)の相場も整理しています。

費用が変動する5つの要因

「同じ10ページのサイトなのに、A社は80万円、B社は180万円」——こんな見積もりの差に戸惑ったことはありませんか? リニューアル費用に差が出るのは、以下の5つの要因が組み合わさるからです。

1. デザインのオリジナル度

費用への影響度: ★★★★☆

デザイン方式 費用目安 特徴
テンプレート利用 基本料金内 既製テーマをカスタマイズ。早い・安い
セミオーダー +10〜30万円 テンプレートをベースにオリジナル要素を追加
フルオーダー +30〜80万円 ゼロからデザイン。ブランド表現に最適

「他社と被らないデザインにしたい」という要望は当然ですが、フルオーダーにする箇所をトップページと主要ページに絞るだけで、フルオーダーの半額以下に抑えられるケースもあります。

2. CMS導入の有無

費用への影響度: ★★★★★

CMSを導入すると、制作費に20〜80万円がプラスされます。ただし、リニューアル後の運用コスト削減を考えると、ほとんどのケースでCMS導入は必須です。

  • WordPress(無料CMS): 構築費20〜50万円。プラグインで機能拡張しやすく、最も普及
  • Movable Type / PowerCMS: 構築費50〜80万円。セキュリティ重視の企業に人気
  • ヘッドレスCMS(microCMS等): 構築費40〜100万円。表示速度に優れるが、対応できる制作会社が限られる

3. レスポンシブ対応

費用への影響度: ★★★☆☆

2026年の時点では、レスポンシブ対応は標準仕様です。ほとんどの制作会社がレスポンシブ込みの価格で提示してきます。ただし「PC版とスマホ版で全く異なるレイアウトにしたい」場合や、タブレット専用デザイン、PWA(アプリのような操作感を実現する技術)対応が必要な場合は、追加で10〜40万円かかることがあります。

4. コンテンツ制作の範囲

費用への影響度: ★★★★★

リニューアル費用の見積もりで最も見落とされがちなのが、この項目です。

コンテンツ 自社で用意 制作会社に依頼
原稿(テキスト) 0円 1ページ3〜8万円
写真撮影 0円(既存素材利用) 5〜20万円/日
動画(トップページ用) 30〜100万円
イラスト・図解 1点5,000〜3万円

10ページの原稿をすべて制作会社に依頼すると、それだけで30〜80万円のコストが上乗せされます。「デザインだけお願いして原稿は自分で書く」と思っていても、実際にやってみると想像以上に大変で、結局制作会社に追加発注する……というのは非常によくあるパターンです。

5. SEO対策の有無

費用への影響度: ★★★☆☆

リニューアル時のSEO対応には段階があります。

  • 基本SEO(標準込み): titleタグ・meta description設定、見出し構造の最適化、サイトマップ生成
  • 中級SEO(+10〜30万円): 既存ページの301リダイレクト設計、内部リンク最適化、Core Web Vitals改善
  • 本格SEO(+30〜100万円): キーワード調査、コンテンツ設計、構造化データ実装、GA4/Search Console連携

リニューアルでURLが変わる場合、リダイレクト設計を怠ると検索順位が急落するリスクがあります。「リニューアルしたら検索からの流入が半分になった」という失敗談を制作現場では何度も耳にしています。中級SEOまでは標準で対応してくれる制作会社を選ぶのがおすすめです。

追加費用が発生しやすい3つのポイント

見積もり時点では想定していなかった追加費用が発生し、最終的な支払額が1.5倍になる——制作業界では珍しくない話です。以下の3点は特に注意してください。

1. 修正回数の超過

多くの制作会社は「デザイン修正2〜3回まで」という条件を契約に盛り込んでいます。修正のたびに社内の複数部署から異なる意見が出て、修正回数が膨らむケースは非常に多い。1回の修正につき1〜3万円の追加費用がかかります。

対策: 社内で意見をまとめてからフィードバックする。レビュー担当者は最大2〜3名に絞る。

2. ページ追加・機能追加

「最初は10ページの予定だったけど、やっぱり事例ページも追加したい」——プロジェクトの途中で要件が膨らむのは定番のトラブルです。

対策: 最初の見積もりの段階で「追加ページの単価」「追加機能の概算」を確認しておく。

3. サーバー移転・ドメイン変更

リニューアルに合わせてサーバーやドメインを変更する場合、移転作業に5〜15万円、メールアドレスの再設定やDNS切り替えに別途費用がかかることも。

追加費用が発生するパターンをもっと詳しく知りたい方は「追加費用が発生するケースと防ぎ方」で具体的な予防策を解説しています。

リニューアル費用を抑える5つの方法

「リニューアルしたいけど予算が厳しい」という場合に、品質を下げずにコストを抑えるテクニックを5つご紹介します。

1. テンプレート + カスタマイズで制作する

フルオーダーデザインではなく、高品質なテンプレートをベースにカスタマイズする方式。これだけで制作費を30〜50%カットできます。2026年のWordPressテーマは完成度が非常に高く、テンプレートベースでも十分にプロフェッショナルな仕上がりが可能です。

2. コンテンツ(原稿・写真)は自社で用意する

コンテンツ制作費は全体の20〜40%を占めることも。社内にライティングができる人材がいるなら、原稿を自社で準備するだけで大幅なコスト削減になります。

3. フェーズ分けして段階的に投資する

すべてを一度にリニューアルするのではなく、フェーズを分ける方法です。
Phase 1(優先): トップページ + 主要サービスページ
Phase 2(3ヶ月後): ブログ・事例ページ
Phase 3(半年後): 多言語対応・追加機能

初期投資を抑えつつ、Phase 1の成果を確認してから次に進められるメリットもあります。

4. 3社以上の相見積もりを取る

同じ要件でも制作会社によって2〜3倍の価格差が出るのがこの業界の特徴です。最低3社から見積もりを取り、項目ごとに金額を比較することで、適正価格が見えてきます。

リニューアルの全体的な進め方は「WEBサイトリニューアルの進め方完全ガイド」で10ステップにまとめています。

5. 補助金を活用する

次のセクションで詳しく解説しますが、国や自治体の補助金を活用すれば、リニューアル費用の最大75%をカバーできます。

補助金でリニューアル費用を最大75%カット

ホームページのリニューアルに使える補助金は、2026年時点で主に3つあります。

補助金名 補助率 上限額 申請難易度
IT導入補助金 1/2〜3/4 最大450万円 ★★★☆☆
小規模事業者持続化補助金 2/3 最大200万円 ★★☆☆☆
各自治体のDX支援補助金(例: 東京都中小企業DX推進支援事業) 1/2〜2/3 自治体により異なる(50〜300万円程度) ★☆☆☆☆〜★★★☆☆

たとえば200万円のリニューアルにIT導入補助金(補助率3/4)が採択されれば、自己負担はわずか50万円で済みます。

ただし注意点があります。補助金は「採択後に制作を開始する」のが原則です。先に制作会社と契約してから補助金を申請しても対象外になるケースがほとんど。申請スケジュールを見ながら計画的に進める必要があります。

補助金の詳細や申請方法は以下の記事で解説しています。
– 「Web制作で使える補助金まとめ【2026年版】
– 「IT導入補助金の申請方法と採択のコツ

まとめ

ホームページリニューアルの費用相場を規模別に整理しました。

  • 小規模(5〜10P): 30〜80万円
  • 中規模(10〜30P): 80〜200万円
  • 大規模(30P〜): 200〜500万円+

費用は「デザインのオリジナル度」「CMS導入」「コンテンツ制作の範囲」で大きく変動します。見積もりを比較する際は、金額だけでなく「何が含まれていて、何が含まれていないか」を項目単位で確認することが最も重要です。

補助金を活用すれば自己負担を大幅に抑えられるので、リニューアルの計画段階で申請スケジュールを確認しておくことをおすすめします。