この記事の対象: コーポレートサイトのリニューアル・新規制作を検討中のWeb担当者・デザイナー
読了時間: 約8分
コーポレートサイトは企業の「顔」です。お客様、取引先、求職者、投資家——さまざまなステークホルダーが訪問するため、信頼感・わかりやすさ・導線設計の3要素がバランスよく設計されている必要があります。
この記事では、コーポレートサイトのデザイン事例10選を厳選し、制作者目線・発注者目線の両方から参考ポイントを解説します。
コーポレートサイトに求められる3つの要素
信頼感の演出
企業の安定性、実績、専門性が伝わるデザイン。写真のクオリティ、配色の落ち着き、情報の整理が信頼感を左右します。
事業内容のわかりやすい伝達
初めて訪問した人が「この会社は何をしているのか」を30秒以内に理解できるサイト構造が理想です。
問い合わせ・採用への導線
ビジネスの成果(問い合わせ増加、採用応募の増加)につなげるための導線設計。CTA(問い合わせボタン、採用ページへのリンク等)を適切に配置します。
コーポレートサイトデザイン事例10選
事例1: 精密機器メーカー
【制作者目線】: クリーンな白基調に、コーポレートブルーをアクセントに使用。製品写真は白バック撮影で統一感を出し、グリッドレイアウトで技術力を整然と訴求。
【発注者目線】: トップページで主力製品が一覧でき、問い合わせフォームがヘッダーに常時表示されるため、BtoB顧客がアクションしやすい設計。
参考ポイント: 製品写真の撮影ルール(白バック統一)がサイト全体の品質感を底上げしている。
事例2: 総合商社
【制作者目線】: ダイナミックな動画ファーストビューで事業のスケール感を表現。配色はダークネイビー+ゴールドで格式と信頼感を演出。
【発注者目線】: 事業領域が多岐にわたるが、セグメント別のナビゲーションで迷わず目的の情報にたどり着ける。
参考ポイント: 多事業企業の「情報整理」の手本。セグメント別のカラーコーディングが秀逸。
事例3: IT企業(SaaS)
【制作者目線】: ミニマルデザインにマイクロインタラクションを組み合わせ。ダークモード対応で先進性をアピール。Bento Gridでプロダクトの機能を俯瞰的に紹介。
【発注者目線】: 無料トライアルCTAがファーストビューとページ末の2箇所に配置され、CVポイントが明確。
参考ポイント: テクノロジー企業らしい先進的なUIが「自社プロダクトの品質」を間接的に伝えている。
事例4: 建設会社
【制作者目線】: 施工事例の大判写真をフルスクリーンで表示。カテゴリフィルターで建物種別(オフィス、商業施設、住宅等)を絞り込める。
【発注者目線】: 施工実績が写真付きで豊富に掲載されており、「この会社なら安心」という信頼感を醸成。
参考ポイント: 写真ギャラリーの品質が、そのまま企業の信頼度に直結する好例。
事例5: 法律事務所
【制作者目線】: 落ち着いたダークグリーンの配色で信頼感と権威性を演出。弁護士のプロフィール写真はプロ撮影で統一。
【発注者目線】: 取り扱い分野ごとに解決事例が掲載されており、自分の悩みに合った弁護士を見つけやすい構成。
参考ポイント: 「人」が前面に出るデザイン。士業では専門家の顔が見える安心感が重要。
事例6: 食品メーカー
【制作者目線】: ブランドカラーのオレンジを基調に、温かみと活力のある配色。商品写真はライフスタイルシーンで撮影し、使用イメージが伝わる。
【発注者目線】: 商品ラインナップが分かりやすく整理され、各商品の「ストーリー」が伝わるコンテンツ設計。
参考ポイント: 商品写真を「モノだけ」ではなく「使用シーン」で見せるアプローチ。
事例7: コンサルティングファーム
【制作者目線】: モノトーンの洗練された配色にブルーのアクセント。テキスト量が多いがタイポグラフィの設計で読みやすさを確保。
【発注者目線】: 導入事例とコラム記事が充実しており、専門知識の深さが伝わるコンテンツ重視のサイト。
参考ポイント: テキスト主体のサイトでも、行間・余白・見出しデザインで「読みやすさ」は確保できる。
事例8: 物流企業
【制作者目線】: ブルー基調のクリーンなデザイン。地図やインフォグラフィックで物流ネットワークを可視化。
【発注者目線】: サービスエリアや対応可能な物流サービスが一目で把握でき、見積もり依頼への導線が明確。
参考ポイント: インフォグラフィックによるサービスの「見える化」が効果的。
事例9: 人材サービス会社
【制作者目線】: 求職者向けと企業向けでトップページの導線を明確に分岐。両者のペルソナに合わせた配色とコピーで差別化。
【発注者目線】: ターゲットが異なる2つのサービス(求職者向け・企業向け)を1つのサイトで分かりやすく提供。
参考ポイント: 複数ターゲットへの対応は、ファーストビューでの「入口の分岐」が有効。
事例10: 化粧品メーカー
【制作者目線】: 淡いピンクとホワイトの柔らかい配色。商品写真はブランドの世界観に合わせた統一的なライティング。パララックスエフェクトで高級感を演出。
【発注者目線】: ブランドストーリーが丁寧に語られ、製品の背景にある想いが伝わるコンテンツ設計。EC連携で購入導線も確保。
参考ポイント: ブランドの「世界観」をサイト全体で一貫して表現。写真・配色・フォントすべてがブランドガイドラインに沿っている。
デザインの参考はSoreiine!!で業種別に探せます。
業種別のデザインポイント
| 業種 | 重視すべきポイント | 配色の傾向 |
|---|---|---|
| IT・テック | 先進性、プロダクトのUI表現 | ダーク、ネオンカラー |
| 製造業 | 技術力、品質の訴求 | ブルー系、クリーン |
| 金融・士業 | 信頼性、権威性、安心感 | ダークグリーン、ネイビー |
| サービス業 | 親しみやすさ、わかりやすさ | 暖色系、パステル |
| 小売・メーカー | ブランドの世界観、商品の魅力 | ブランドカラー中心 |
コーポレートサイトリニューアルの進め方
デザイン事例を参考にリニューアルを進める場合は、「コーポレートサイトリニューアルの進め方」で具体的な手順を解説しています。ファーストビューの設計については「ファーストビューのデザインのコツ」もあわせてご覧ください。
まとめ
コーポレートサイトのデザインで押さえるべきポイントは以下の3つです。
- 信頼感: 写真品質、配色の落ち着き、情報の整理
- わかりやすさ: 初めての訪問者が30秒で事業内容を理解できる構成
- 導線設計: 問い合わせ・採用など、目的のアクションへの明確な導線
10事例に共通するのは、自社の強みを明確に打ち出しつつ、ターゲットにとって使いやすいUI設計がなされている点です。デザインの見た目だけでなく、ビジネス成果につながる設計を目指しましょう。
