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ShopifyのSEO対策|URL構造の制約とその回避策【2026年】

この記事の対象: ShopifyでのEC構築・リニューアルを検討している事業者
読了時間: 約12分

ShopifyでECサイトを立ち上げようとすると、「SEOはWordPressのほうが有利では」という声が気になる方は多いはずです。URL構造を自由に変えられない、ブログ機能が限られている——そうした指摘は、半分は正しく、半分は誤解です。

制作会社のディレクターとしてShopifyの構築案件に携わってきた経験から言えるのは、Shopifyには確かにSEO上の制約がある一方で、その制約を正しく把握したうえで施策を組み立てれば、検索からの集客は十分に成り立つということです。

この記事では、ShopifyのSEOで「変えられないこと」を先に正直に整理し、そのうえで「何をすれば検索評価を積めるか」を具体的に解説します。


ShopifyのURL構造で変えられないこと

ShopifyのURL構造で変えられないこと

ShopifyのURLには、WordPressにはない固定のルールがあります。サイト設計の自由度に直結する部分なので、構築を始める前に把握しておく必要があります。

プレフィックスは変更できない

ShopifyのURLには、ページの種類ごとに「プレフィックス(接頭辞)」が自動で付きます。

ページの種類 URLの形式 変更の可否
商品ページ /products/商品ハンドル 不可
コレクション /collections/コレクション名 不可
ブログ記事 /blogs/ブログ名/記事ハンドル 不可
固定ページ /pages/ページハンドル 不可

WordPressであれば、パーマリンク設定でURL構造を /service/web-design/ のように自由に組み立てられます。Shopifyにはこの自由度がありません。

商品ページのURLは必ず /products/ から始まり、コレクションは /collections/ から始まります。「/shop/」や「/item/」に変えたい、あるいはプレフィックスなしの短いURLにしたい、という要望には対応できません。

階層構造を表現できない

WordPressでは /service/web-design/landing-page/ のようにURLで親子関係を作れますが、ShopifyのURL階層は基本的に1段だけです。

たとえば「メンズ > アウター > ダウンジャケット」というカテゴリ階層があっても、URLは /collections/down-jacket のようにフラットな形になります。/collections/mens/outer/down-jacket/ とは書けません。

URLで階層を表現したい場面は多いですが、Shopifyではナビゲーションやパンくずリストで階層を見せる設計が前提になります。URLの階層に依存しない情報設計ができるなら、この制約は実運用でほとんど問題になりません。


重複URLとcanonical — Shopifyが自動でやること

重複URLとcanonical — Shopifyが自動でやること

ShopifyのSEOで特に混乱を招きやすいのが、「同じ商品に対してURLが2種類存在する」という仕組みです。ここを正しく理解しておかないと、重複コンテンツの不安に振り回されることになります。

商品URLが2パターン生成される仕組み

Shopifyで商品をコレクションに紐づけると、同じ商品に以下の2つのURLが自動で生成されます。

  • /products/商品ハンドル(正規URL)
  • /collections/コレクション名/products/商品ハンドル(コレクション経由のURL)

見た目には2ページあるように見えますが、Shopifyはコレクション経由のURLに対して、正規URLへの canonical タグを自動で出力します。検索エンジンに「正規URLのほうを評価してください」と伝える仕組みが標準で備わっているということです。

自動処理で足りない場面もある

この canonical の自動処理は、大半のケースでは意図どおりに機能します。ただし、以下の場面では注意が必要です。

  • フィルタリング機能を追加した場合: アプリでフィルタ機能を入れると、パラメータ付きURLが大量に生成されることがある。canonical が正しく設定されるかはアプリの実装次第
  • 多言語対応時: hreflang タグの設定がテーマ側の対応に依存する場合がある
  • 似た内容のページの共存: 固定ページとコレクションページに似た内容を作ると、canonical では解決しない重複が生まれる

制作会社に依頼する場合は、「canonical タグの出力が意図どおりか」をテスト項目に含めてもらうのが確実です。


Shopifyのブログ機能はどこまで使えるか

Shopifyのブログ機能はどこまで使えるか

「Shopifyのブログは貧弱」という評価をよく見かけます。WordPressと比較して機能が少ないのは事実ですが、「コンテンツSEOに使えない」かと言えば、そうとも限りません。

WordPressのブログとの違い

機能 WordPress Shopify
カテゴリ・タグ 両方あり、階層化も可能 タグのみ(階層なし)
見出し・本文の編集 ブロックエディタ(高機能) リッチテキストエディタ(基本的な機能)
SEOメタ情報の編集 プラグインで対応 標準で title / description を編集可
関連記事の表示 プラグインで柔軟に設定可 テーマ依存またはアプリで対応
目次の自動生成 プラグインで対応 テーマ改修またはアプリが必要
予約投稿 標準対応 標準対応

カテゴリの階層化ができない点と、エディタの機能差が大きな違いです。ブログを軸にしたオウンドメディアを本格運用するなら、正直なところWordPressのほうが向いています。

Shopifyのブログが活きる場面

一方で、次のような運用方針であれば、Shopifyのブログ機能で十分に成果を出せます。

  • 月2〜4本の商品関連記事を書く: 商品の選び方や使い方を解説し、検索流入の入り口を増やす
  • ECと記事をひとつのドメインで完結させる: 記事から商品ページへの導線が同一ドメイン内で完結する。WordPressとShopifyを別ドメインで運用する場合と比べて、ドメインの評価が分散しない
  • 量より質で勝負する: 月に何十本と記事を量産するメディア型ではなく、商品に直結するコンテンツを丁寧に作る方針であれば、機能的に不足は感じにくい

Shopifyにコーポレートサイトの役割を持たせつつECを運営するケースでは、ブログ機能が両方をつなぐコンテンツの置き場として機能します。



検索評価を積むために実際にやるべきこと

検索評価を積むために実際にやるべきこと

URL構造の制約は変えられません。その前提で、Shopifyのなかで検索評価を積み上げていくために何をすべきかを整理します。ここが、この記事でいちばん伝えたい部分です。

title と description を1ページずつ設計する

Shopifyでは、商品・コレクション・固定ページ・ブログ記事のすべてで、title タグと meta description を個別に編集できます。管理画面の各ページ最下部にある「検索結果のプレビュー」欄を空欄のまま放置しないことが基本です。

よくある失敗は、商品名をそのまま title に入れてしまうこと。商品名だけでは検索キーワードとの接点が弱く、検索結果でクリックされません。「商品カテゴリ+特長+ブランド名」の形で30〜35文字にまとめるのが、最もバランスのよい設計です。

画像の alt テキストを省略しない

ECサイトには商品画像が大量にあります。1点ずつ alt テキスト(代替テキスト)を設定することが、画像検索からの流入に直結します。

「白いTシャツ」ではなく「オーガニックコットン 無地Tシャツ ホワイト Mサイズ」のように、検索されそうなキーワードを自然に含めてください。

商品数が多い場合、この作業は地道で時間がかかります。制作会社に構築を依頼するなら、「画像 alt の入力ルールを決めて、初期登録分は制作側で入力する」と見積もりに含めてもらうのが現実的です。見積もりの読み方に不安がある場合は、ホームページ制作費用の内訳と見積書の見方も参考になります。

構造化データの出力状況を確認する

検索結果に価格・在庫・レビューの星が表示される「リッチリザルト」は、構造化データ(JSON-LD)が正しく実装されていることが前提です。

Shopifyの無料テーマの多くは、商品ページに Product タイプの構造化データを標準で出力します。ただし、以下の項目はテーマによって対応が異なります。

  • レビュー(aggregateRating): レビューアプリとの連携が必要
  • FAQ(FAQPage): 固定ページにFAQを載せる場合、テーマの改修かアプリで対応
  • パンくずリスト(BreadcrumbList): テーマの実装次第

Googleの「リッチリザルトテスト」で自社サイトの出力状況を確認し、不足があれば制作会社に相談してください。

表示速度を落とさない

Shopifyのインフラ自体の速度は速い部類に入ります。世界中にCDNが展開されており、この点はWordPressをレンタルサーバーで運用する場合と比べて有利です。

ただし、速度を落とす原因はアプリとテーマにあります。

  • アプリの入れすぎ: アプリはそれぞれ JavaScript を読み込む。10個以上インストールしている場合、使っていないアプリがないか棚卸しが必要
  • 画像の最適化不足: Shopifyは画像をCDN経由で配信するが、元画像が大きすぎると読み込みに時間がかかる。横幅2,000px以上の画像はアップロード前にリサイズするか、WebP形式に変換する
  • テーマのカスタマイズの蓄積: セクションの追加やカスタムCSSが積み重なり、徐々にスコアが下がることがある

PageSpeed Insights でモバイルのスコアが60点を下回っているなら、改善の余地があります。公開後に定期的にチェックすべき項目を決めておくと、劣化に早く気づけます。

内部リンクを意識的に設計する

サイト内でSEOの評価を行き渡らせるには、ページ同士の内部リンクが欠かせません。

  • ブログ記事から関連する商品ページ・コレクションページへリンクする
  • コレクションページの説明文にブログ記事へのリンクを入れる
  • 商品ページの説明文に関連商品やコレクションへの誘導を入れる

見落とされがちなのが、コレクションページの「説明文」欄です。ここを空欄にしているストアが非常に多いですが、コレクションの概要とキーワードを含むテキストを200〜400文字入れておくだけで、コレクションページ自体の検索順位が改善するケースがあります。


SEOアプリで足りる範囲とテーマ改修が必要な線引き

SEOアプリで足りる範囲とテーマ改修が必要な線引き

ShopifyのSEO関連アプリは数多く存在しますが、「どこまでアプリで解決できて、どこからテーマの改修が必要か」の線引きを理解しておくと、制作会社との話がスムーズに進みます。

アプリ対応とテーマ改修の境界線

アプリで対応できる

  • メタ情報の一括編集
  • 画像altの一括設定
  • リダイレクトの管理
  • sitemapの補助

テーマ改修が必要

  • 構造化データの追加・修正
  • パンくずリストの見直し
  • 見出しタグの階層修正
  • 表示速度の根本改善

アプリで完結する施策は管理画面から設定するだけで済むため、社内で対応できる場合があります。一方、テーマのコード(Liquid テンプレート)に手を入れる施策は、Shopifyのテーマ構造を理解した制作者に依頼するのが安全です。テーマのカスタマイズの仕組みを把握しておくと、制作会社への依頼内容を整理しやすくなります。

アプリを選ぶときに確認すべき点

SEOアプリに限らず、Shopifyアプリを導入する際は以下の点を確認してください。

  • 最終更新日: Shopifyは頻繁にプラットフォームの仕様が変わる。半年以上更新されていないアプリは動作が不安定になるリスクがある
  • 低評価レビューの内容: 星の数だけでなく、「サポートが返ってこない」「アンインストールしてもコードが残った」といった具体的な指摘の有無を確認する
  • 日本語対応の有無: 管理画面が英語のみのアプリは、社内の運用担当者が日常的に使いこなせるか検討が必要
  • テーマとの相性: 特定のテーマで動作しないケースがある。導入前にテーマ名を添えてアプリのサポートに確認するのが確実

アプリの月額費用は個々には小さくても、5〜10個と積み重なれば月額で数千円〜数万円規模になります。最新の料金は各アプリのストアページで確認してください。「このアプリがなくなったら困るか」を半年に一度は見直すことを推奨します。


よくある質問

よくある質問

ShopifyのSEOはWordPressより不利ですか?

URL構造の自由度やブログ機能の充実度ではWordPressに劣る部分があります。ただし、Shopifyはサーバー速度やセキュリティが標準で高い水準にあり、ECとしての構造化データも自動出力されます。コンテンツの質と内部リンクの設計次第で、検索上位の獲得は十分に可能です。

URLから /products/ や /collections/ を消せますか?

標準機能では消せません。URLの書き換えを謳うアプリも存在しますが、リダイレクトで対応しているだけのケースが多く、SEO上のリスクを伴うことがあります。プレフィックスの存在が検索順位に直接悪影響を与えるという根拠はないため、無理に消そうとするよりコンテンツの充実に注力するほうが合理的です。

ShopifyでSEOに強いテーマはどれですか?

特定のテーマ名を挙げるのは難しいですが、選ぶ際のチェックポイントはあります。見出しタグ(h1〜h3)の階層が正しいか、構造化データが出力されるか、PageSpeed Insights のスコアが極端に低くないか。この3点をテーマのデモサイトで確認してください。有料テーマのほうが対応している傾向はありますが、無料テーマの Dawn も基本的なSEO要件は満たしています。

SEO対策のためにアプリは入れるべきですか?

商品数が少なく(目安として50点以下)、メタ情報を管理画面から1つずつ編集できる規模であれば、アプリなしでも運用できます。商品数が多い場合やリダイレクト管理が必要な場面では、一括編集系のアプリが作業効率を大幅に改善します。ただし、アプリを入れること自体がSEO改善になるわけではなく、あくまで作業を効率化するツールです。

Shopifyのブログで検索上位は取れますか?

取れます。ブログの機能がシンプルだから順位が上がらない、ということはありません。検索順位は記事の内容と検索意図の合致度、サイト全体の評価で決まります。ターゲットキーワードに対して十分な情報量と構成を持つ記事を書き、商品ページへの内部リンクを適切に配置すれば、Shopifyのブログでも上位表示は可能です。


まとめ

ShopifyのSEOには、URL構造の固定、階層表現の制約、ブログ機能の限界といった「変えられない部分」が確かにあります。これを隠して「何でもできます」と言うのは不誠実です。

一方で、検索エンジンの評価はURL構造だけで決まるわけではありません。title と description の設計、画像 alt の整備、構造化データの確認、表示速度の維持、内部リンクの設計——これらはShopifyの中で十分に実行でき、成果も出せる施策です。

制作会社に構築を依頼する際は、SEO上の制約をどう扱うかを事前に共有しておくと、公開後に「ここが変えられない」と気づいて慌てる事態を防げます。