この記事の対象: 配色でサイトの印象を決めかねているWebデザイナー・ディレクター
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ブラウン系は「安心感」「本物感」「高級感」のどれにでも振れる懐の深い色です。今回はSoreiine!!掲載サイトからブラウンを使った6事例を業界別に見ながら、どのトーンがどの印象を生むのかを具体的に見ていきます。
なぜブラウン系が選ばれるのか
ブラウンは土や木、革といった自然素材を連想させる色です。派手さはありませんが、そのぶん「信頼」「落ち着き」「本物」というメッセージを静かに伝えられます。今回集めた6事例の業界内訳を見ると、この特性がどう活きているかがわかります。
| 業界 | 件数 |
|---|---|
| インテリア・雑貨 | 2 |
| 建築・住宅・不動産 | 1 |
| 食品・飲料 | 1 |
| 音楽・ライブ | 1 |
| ホテル・旅館 | 1 |
インテリア・雑貨が最も多く、次いで住宅・不動産、食品、音楽、宿泊業と幅広い業界に分散しています。ビビッドカラーが「今っぽさ」を演出するのに対し、ブラウンは「長く付き合えそうな安心感」を伝える色として選ばれる傾向が見えます。
グラデーションで色に動きを出したい場合はCSS文字グラデーション実装ガイドも参考になります。
事例1: GREEN SPOONデリ弁当の特設ページ

https://green-spoon.jp/release/deli-bento
デリカテッセンの惣菜写真をフルスクリーンで敷き、「DELICATESSEN BENTO」というレトロなタイポグラフィを重ねた1枚です。ブラウン系のトーンが惣菜の手作り感と上質さを両立させていて、ヘルシー志向のブランドイメージを保ちながらも「弁当」という新しいカテゴリの登場を華やかに見せています。
見どころ
- デリの臨場感ある写真をフルスクリーンで使い、食欲を直接刺激する構成
- レトロモダンなフォント選びが本格感を演出
- ブラウントーンが手作りの温もりと上質さを同時に表現
食品系サイトで写真を主役にしたいとき、画像のアスペクト比を崩さず揃える実装はCSS画像トリミングを揃える方法が役立ちます。
事例2: SIRUPの3rdアルバム特設サイト

https://sirup.online/owaridiary/
アーティスト・SIRUPの3rdアルバム『OWARI DIARY』のプロモーションサイトです。ダークブラウンの背景に「LOADING」の文字が浮かぶローディング画面から、すでに世界観づくりが始まっています。タイプライター風のレトロなフォントが使われていて、アナログとデジタルの間を行き来するような音楽性を色とタイポグラフィの両方で表現しているのが特徴です。
見どころ
- レトロなタイプライター風フォントが印象的
- ローディング画面自体にも世界観が宿っている
- アルバムの雰囲気をダークブラウンの色彩で表現
音楽系プロモーションサイトのようにローディング演出を作り込む場合、体感速度を落とさない配慮も必須です。画像の読み込み設計は画像 遅延読み込みでLCP 改善にまとめています。
事例3: 愛犬と過ごす古民家リトリートの宿

群馬県赤城山の古民家リトリート施設のブランドサイトです。障子越しの柔らかな光と縁側の風景をフルスクリーンで見せ、「古民家で過ごす静かな時間」というコピーを縦書きで配置しています。ダークトーンの写真が重厚感と静寂を演出し、非日常の空間であることを強く訴求しています。愛犬同伴可能という独自コンセプトも、ヘッダーロゴ脇にさりげなく添えられていて、ターゲットへの伝え方が丁寧です。
見どころ
- 縁側の写真だけで古民家の静寂を見事に表現
- 縦書きコピーが和の世界観を一段引き締める
- ダークトーンで非日常感を演出しつつ季節のお知らせバーも配置
ダークブラウン主体
- 重厚感・非日常感
- 宿泊業・高級ブランドに合う
- 写真の陰影が生きる
ライトブラウン主体
- 温もり・親しみやすさ
- 食品・雑貨に合う
- 木質素材との相性が良い
同じブラウンでも、濃淡ひとつで「重厚感」と「温もり」のどちらに振れるかが変わります。宿泊業や不動産のように格式を伝えたい業界ではダークブラウン、食品や雑貨のように親しみやすさを伝えたい業界ではライトブラウンが選ばれやすい傾向が、今回の6事例からも読み取れます。
事例4: アルフレックスの新作コレクション紹介

https://www.arflex.co.jp/2025-26collection/
イタリア発の高級家具ブランド・アルフレックスの2025-26コレクションサイトです。落ち着いたブラウンゴールドの背景に、ソファの上面図を線画で描いた円形グラフィックだけを配置しています。ブランドロゴとコレクション名以外の要素をほぼ削ぎ落とした構成が、家具メーカーとしての美意識をそのまま語っています。ソファのモジュール配置を幾何学的に表現したアートワークからは、デザイン性と機能性の両立が伝わってきます。
見どころ
- ブラウンゴールドの上質な色彩設計
- ソファの線画アートワークが独創的
- ミニマルな構成でブランドの美学をそのまま体現
要素を絞り込んだ1枚もののレイアウトを作る際は、目次を持たない代わりにホバーなどの細かい動きで質感を出すことが多くなります。カードのホバー表現はホバーアニメーションのCSS実装で解説しています。
事例5: 上質な暮らしを約束するマンションブランドサイト

https://www.yahagijisyo.co.jp/ventvert/
マンションブランド「バンベール」のサイトです。エントランスの高級感あふれる写真をスプリットレイアウトで見せていて、石材とウッドの質感が伝わる写真選びが秀逸です。「信頼のブランドが贈る上質の邸宅」というコピーがブランドの格を示し、来場予約・資料請求・オンライン相談のCTAも整理されているため、コンバージョンへの導線までしっかり作り込まれています。
見どころ
- エントランス写真の質感表現がマンションの高級感を伝える
- スプリットレイアウトで昼夜の表情を同時に見せる構成
- ゴールドのアクセントがブランドの格式を高める
不動産・建築系サイトでは、写真そのものの説得力が第一で、配色はその写真を邪魔しない「土台」として機能させるのがポイントです。ブラウンは石材やウッドとトーンが近いため、写真と背景の境目が目立ちにくく、サイト全体がひとつの空間として見える効果があります。
CTAボタンやフォーム周りのUIを丁寧に作り込みたい場合は、モーダルやダイアログの実装も合わせて確認しておくと良いでしょう。
事例6: くつろぎを提案する新感覚クッションソファEC
ダークブラウンの落ち着いた色調で、リラックス感を視覚的に表現したECサイトです。セール情報をファーストビューのバナーに配置しながらも、ブランドの世界観を崩さないバランス感覚が光ります。「ビーズクッションとは違う」という差別化メッセージが明確に打ち出されていて、商品の独自ポジションがひと目で伝わる作りになっています。
見どころ
- ダークブラウンの配色がくつろぎの雰囲気を醸し出す
- セール訴求とブランディングのバランスが絶妙
- 商品カテゴリの独自ポジションを明確に打ち出している
ECサイトでセールバナーとブランディングを両立させるには、商品バリエーションの見せ方も重要な要素です。色見本や在庫状況の表示はShopify 商品オプションのバリエーション表示改善にまとめています。
配色設計の実務ポイント

6事例を通して見えてきた、ブラウン系を使うときの実務的なコツを整理します。
- 写真とセットで考える: ブラウンは単色で使うよりも、木材・革・石材といった素材写真と組み合わせたときに説得力が増します。事例1・3・5はいずれも写真主体の構成でした。
- 濃淡で用途を分ける: ダークブラウンは重厚感・高級感、ライトブラウンは温もり・親しみやすさに寄ります。ターゲットの年齢層や価格帯に合わせて濃淡を選ぶと迷いません。
- アクセントカラーは最小限に: 事例4・5のようにゴールドを差し色に使う場合も、面積は小さく留めるとブラウンの落ち着きを損なわずに格式感を足せます。
- タイポグラフィで個性を足す: 事例1・2のようにレトロ調のフォントを合わせると、ブラウンの持つ「懐かしさ」がさらに引き立ちます。
よくある質問
ブラウン系はどんな業界に向いていますか
今回の6事例では、インテリア・雑貨、建築・住宅・不動産、食品・飲料、ホテル・旅館など、素材の質感や「本物感」を伝えたい業界での採用が目立ちました。無機質さより温かみを出したい場合に適しています。
ブラウンとダークブラウンはどう使い分けるべきですか
ダークブラウンは重厚感や非日常感を伝えやすく、宿泊業や高級ブランドに向いています。ライトブラウンは温もりや親しみやすさを伝えやすく、食品や雑貨に向いています。ターゲットが求める距離感で選ぶと判断しやすくなります。
ブラウン系サイトで気をつけることはありますか
写真とのトーンの統一が重要です。写真自体が明るすぎたりコントラストが強すぎたりすると、ブラウンの落ち着いた印象と衝突します。事例1・3・5のように、写真選定の段階から配色を意識すると失敗しにくくなります。
アクセントカラーは何が合いますか
今回の事例ではゴールドが2件で使われていて、格式感を足す効果がありました。差し色は面積を絞って使うのがポイントです。
まとめ
ブラウン系は「本物感」「温もり」「高級感」のいずれにも振れる色です。今回の6事例では、写真の質感を活かす土台として使われるケースが多く、濃淡の選び方ひとつでターゲットへの伝わり方が変わることがわかりました。自分のサイトで何を伝えたいかを先に決め、その上で濃淡とアクセントカラーを選ぶ順序が失敗しにくい進め方です。

